Cie PIERRE MIROIR ピエールミロワール

PIERRE MIROIRは振付家兼舞踏家の浅井信好とヴィデオ・サウンドアーティストのアレッサンドロ・ティネリによって2013年11月にパリで設立された。PIERRE MIROIRの作品は演出、振付のほか、空間、衣装、照明デザインも総合的に浅井信好が創作しており、舞台作品だけでなく、ビデオダンスやインスタレーションパフォーマンスの分野においても活動を行っている。メンバーは異なるバックグラウンドで活躍してきた4名のダンサーとプロジェクトごとに選ばれるゲストパフォーマーによって構成されている。

PIERRE MIROIRの作品は一貫したテーマをもとに制作が行われ、視覚的に認識することのできない空気や風、重力といった自然現象を独自の身体言語を用いることで、舞台上に「空気の風景」を出現させる。そして、ダンサー達が持つパーソナリティーを一旦排除し、人間の内的感情に隠された「光」と「闇」に焦点を当てながら、普遍的に人間が内包している根源のテーマである「誕生」と「死」へと迫っていくことで、「あるがままの姿/Human installation」を表出させることを目的としている。これら2つのテーマ性が持つ、マクロコスモスとミクロコスモスの世界を研究することで一つの風景を空間に形成し、「観る空間」から「感じる空間」へと変貌させていく。

 

公演歴

 

         City/Country        venue          production            presenter

2013.12     Paris/France       パリ市庁舎         『FURERU』                パリ市

2014.03     Paris/France      パリ日本文化会館      『Betweenness』        パリ日本文化会館

2014.11      Nagoya/Japan     リンナイ旧部品センター    『CANAL HOUSE』    一般社団法人中川運河キャナルアート

2014.11     Jerusalem/Israel   Machol Shalem Dance House    『NOMADS』     Jerusalem International Dance Week 

2014.12      Paris/France           Theatre de Verre      『CANAL HOUSE』        Cie PIERRE MIROIR

2014.12      Nice/France       L'Entre-Pont Nice   『Betweenness-Encounter』       L'Entre-Pont Nice

2014.12      Paris/France    Center national de la danse 『Betweenness-Encounter』   Center national de la danse

VISION 

振付家浅井信好は舞台芸術において演者と観客の間には常に一つの境界線が存在していると考えている。それは主観と客観が双方において存在しており、演者が行う行為を観客が観るという一方向性によって起きる現象である。
劇場という空間に存在するこの境界線をどのようにして取払い、演者と観客、現実と非現実、そして主観と客観を渾然一体な場として提示できるか。それは新しい振付手法を用いることで劇場空間内に視覚的に認識することのできない風や空気、重力といったものを表出させることにより、「観る空間」ではなく、「感じる空間」をデザインすることが制作意図である。

どのように?
ダンサーだけではなく、音楽、照明、舞台美術などあらゆる要素のパーソナリティーを極力排除し、空間に存在するあらゆるものの呼吸(震動・振動)と触れ(共震・共振)あうことで調和を生み出し、視覚的に認識することのできない空気の流れや物質の震動を表現する、そして、観客を観るという意識から、感じるという意識へ転換させ、舞台上だけではなく、劇場空間全てに存在する空気の震動をコントロールし、マクロコスモスの世界へと変化させていく。
そして、ダンサーがパーソナリティーを排除することで表出してくる本来のヒューマニティーを観客は「空気の風景」の中に存在する「あるがままの姿/Human installation」として、体感することのできるような一つのランドスケープを形成する。
振付手法としては「失われた日常の動きを採取する」という行為が重要な役割を持っている。自然現象と密接に関係を持ちながら生活をしていた古来には現代には存在しない日常の動作というものが多く存在していた。それらを知る為に古語を研究することで利便性とともに失われた動きを採取し、それらを振付へと転換することで空気等の目に見ることのできないものとの関係性を持ち、さらにはそれらを空間に立ち表すことが可能となる。

 

MEMBERS

演出・振付

浅井信好

 

ビデオディレクター

Alessandro Tinelli 

 

ダンサー

浅井信好   奥野衆英   大竹千春   Ismaera Takeo

 

研修生

桑山まり子   奥村明日香

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