あわい(Betweenness-Encounter)
演出/振付/美術/照明デザイン:浅井信好
ダンス:浅井信好、奥野衆英、大竹千春、桑山まり子、奥村 明日香、仙田麻菜、内木里美
音楽:yoshizumi、Sandy Frank 照明:Margot Olliveaux 衣装:Ebe Megumi
上演時間:75分
初演:2014年12月19日 Center National de la Danse(フランス)
共同プロデュース : 中川運河キャナルアート
アーティスト・イン・レジデンス
CANAL ART(名古屋)、CND Pantian (パリ)、Entrepont(ニース)、MICADANCE(パリ)
Theatre de Verre Paris(パリ)、リンナイ旧部品センター(名古屋)
協力:JAPONAIDE 協賛:リンナイ株式会社
コンセプト
偶然性との出会い、そして、そこから表出する偶発的な様々な事象を演者と観客が一つの空間内で体験、共有することで劇場空間で本来、取り払うことのできない双方の間に存在している一つの境界線を取り払い新たな感動を共有することを目的としている。
私たちは日常を生きる上で予期しない偶然と出会うことによって、感情を揺さぶられたり、新たな価値を見つけたりします。
偶然とはすなわち、感動の原石であるとも言い換えることが出来るのかもしれない。
私たちは社会という構造の中で生き、構造と適応を計る為に、計画をたて、時間を歩んでいます。
しかし、その一直線上の時間の前に突如として偶然性は現れ、私たちに新しい価値観を提示してくれる。
遊牧民(NOMADS)
演出/振付/美術/照明デザイン:浅井信好
ダンス:浅井信好、イスマエラタケオ
音楽:松本亨 照明:Margot Olliveaux 衣装:TENKI
上演時間:15分
初演:2014年11月28日 エルサレム・インターナショナル・ダンスウィーク(イスラエル)
協力
MICADANSE(パリ)、Centre National de la danse(パリ)
コンセプト
人間は常に何らかの選択を強いられながら死へ向って歩み続けている。 まるで、天秤の二つの皿に選択肢を載せ、時に自発的な行為によって片方の皿に加重を加えることで自ら問いに答えを導きだすことを選択したり、悩みの末、答えを導きだすことが出来ないときは均衡を求め、回転しつつ、上下する運動を永遠に眺め続けることしか出来ないこともある。
しかし、死というものに制限時間があり、それを他者によってコントロールされているとしたらどうだろうか。 自ら選択するという行為を拒否し、いつか天秤の均衡が崩れ、答えを示唆してくれることを待つならば、我々の命はあっという間にタイムオーバーになってしまう。
今の我々が生きる社会はまるでゲームのようである。
運河の家(CANAL HOUSE)
演出/振付/美術/照明デザイン:浅井信好
ダンス:浅井信好、奥野衆英、大竹千春
音楽:yoshizumi 照明、音響:工房JINTA 衣装:Ebe Megumi、Kanashaka
上演時間:30分
初演:2014年11月15日 中川運河水上(日本)
共同プロデュース : 中川運河キャナルアート
アーティスト・イン・レジデンス
Theatre de Verre(パリ)、リンナイ旧部品センター(名古屋)
コンセプト
中川運河は人工的な構造物であるが、開削80年を経て現在ではひとつの風景として、佇んでいる。人工的に建設されたものを既存の風景に持込む際、当初はある種の違和感を空間に与えるが、そこでの人間の営みや、時間の経過によって、空間は異物を取り込み、新たな風景へと変貌していく。
このように、ランドスケープ(景観)とは「自然環境」と「人工的環境」、そこで行われる「人間や生物の営み(時間)」によってつくられていると言えるだろう。中川運河は産業都市名古屋を支えて来た重要なインフラストラクチャーであるが、現在その役割を終え、人知れず静かに水をたたえている。我々はこの貴重な水辺空間に、アートによって新たな息吹を与えたいと考えている。
今回の企画では現代アートをどのように中川運河の風景に持込み、既存の風景と調和を計りながらも、新たな価値を創造していくかということを目的としている。
根源的場所性(Betweenness)
演出/振付/美術/照明デザイン:浅井信好
ダンス:浅井信好、奥野衆英、大竹千春
ピアノ:yoshizumi 照明:Margot Olliveaux 衣装:Fabio de Felice、Megumi Ebe
上演時間:23分
初演:2014年3月11日 パリ日本文化会館大ホール(フランス)
共催
WAHA、いけばなインターナショナルパリ支部、ジャポネード、パリ日本文化会館
後援:在仏日本大使館
コンセプト
「FURERU」という言葉は日本語で「震れる」「振れる」「触れる」の意味を持つ。
しかし、古語である大和ことばにおいて、ある時期までは発音においても活用においても同一の言葉として使われていた。
そして、日本語の「いのち」の語源は「息(い)の勢(ち)」であり、根源的生命力としての呼吸は震動現象であることがいえる。いのちあるものはすべて呼吸(震動)するものであり、呼吸(震動)するものはすべてにいのちがあるという生命観ないし、宇宙観。
こうした「信仰」は無機物・有機物を含めたあらゆるものに精霊の働きをみるアニミズムと言えばそれまでだが、今回の作品では「FURERU」という言葉が内包する震動現象に着目することで、視覚的に認識することのできない空気の流れや物質の震動を感覚的に感じ取ることの出来る「空気の風景」を空間に形成することを目的としている。
現代の世の中で個性を重要視する風潮があるが、個性というものはこの世に存在する限り、隠しようのないものであり、消すことは不可能である。それをあえて、排除することを試みることで個性の根源であるヒューマニティーを表出させ、人間の「あるがままの姿/Human instalation」を生み出していく。
ふれる(FURERU)
演出/美術:浅井信好
作曲:坂田直樹
振付:浅井信好、奥野衆英
ダンス:浅井信好、奥野衆英、坂野真麻
音楽:藤谷あき(フルート)、市瀬詩子(バイオリン)、鶴山まどか(クラリネット)、徳永真一郎(ギター)
衣装:kaNASHKA
上演時間:18分
初演:2013年12月19日 パリ市庁舎(フランス)
主催:Okiagari Koboshi project from Europe
共催:パリ市 協力:JAPONAIDE
コンセプト
3.11の震災チャリティーのために、制作されたこの作品は日本語の「ふれる」という大和ことばが漢字によって「振れる」「触れる」「震れる」と分節される以前の根源的な自他同一の場所性からアイデアを得て制作されている。人間は物や人または情報などに触れた時、自身の心は何らかの形で振れるものであり、そこに相手が存在する場合、双方の心は振れ
ものである。フランスという被災地とは遠く離れた場所からでも、被災地を想い、双方の心が触れ合い続けて、互いのエネルギーで大きく振れていくことを願って制作された。
狂気な発作(Coup de folie)
演出/振付/美術/照明デザイン/出演:浅井信好
音楽:松本亨、yoshizumi 照明:東條達也 音響:平尾義之 映像:KOS-CREA
衣装:TENKI(スズキタカユキ、三田真一、土屋秋恆)
美術協力:石塚菜々子 / ATELIER MISTO(Miza Mucciarelli + Oleg Roman)
上演時間:60分
初演:2012年10月20日 CANAL ART,鬼頭運輸倉庫(日本)
主催:中川運河キャナルアート
共同プロデュース:CANAL ART(名古屋) / Clipa Theatre(テル・アビブ)
コンセプト
記憶は時間と共にその輪郭を不鮮明にしながら膨張し続けていく。記憶を忘れ去ることを恐れるがあまり、その輪郭を線でなぞることで記録しようとする。その記憶から記録へと移行する間に脳はあらゆるものを捏造していく。人間は世界を事実とは逆行するように見たい方法で見ようとするからだ。私は一つの想いに耽っている。
丘の上に立ち、いくつかの白い箱とその彼方に広がる水平線の風景。
有限の事実と無限の想像が存在し、その二つの事象が混在する狭間で私は答えを探し続けている。
禁断(ABSTINENT)
演出/振付/美術/衣装/出演:浅井信好
音楽:yoshizumi 照明:Asi Gutesman 衣装:Yoona Kim,梅谷麻耶 美術協力:新井健太
上演時間:40分
初演:2012年2月6日 Clipa Aduma international festival(イスラエル)
主催:Clipa Aduma international festival
共同プロデュース:Clipa theatre
受賞
第2回アーバン・アート国際フェスティバル 最優秀作品賞、ベストダンサー賞(コートジボワール)
第7回アートラグナ国際アワード ビジュアル&パフォーマンス部門 特別賞(イタリア)
コンセプト
闇は直視をすることができるが、その行為によって何かを認識することはできない。太陽は直視することはできないが、その行為によって何かを認識することができるようになる。しかし、どちらも潜在的に直視することに対しての恐怖を抱きながら、直視することへの欲望を持っている。欲望を持つということはそれらと関係を持つことである。
その禁断の行為とわかっていながらも求めて止まない行為の先に何があるのだろうか。